Neurogeneralist

神経内科と一般内科の融合を目標に日々の学びを綴ります。記事の内容に誤りなどがありましたら是非ご指摘ください。また、当ブログの内容は個人のメモとしての要素が強いため、実臨床への反映は個人で吟味の上でお願いします。

誤嚥性肺炎−まとめ

前回の記事で扱った教訓的な症例から、誤嚥性肺炎をきちんと整理しておこうと実感しました。 以下は誤嚥性肺炎に関する簡単なまとめスライドです。 誤嚥性肺炎 from Neurogeneralist

誤嚥こそ抗菌薬の適正使用を

神経内科や一般内科をやっていると、“誤嚥性肺炎”と呼ばれる病態に出会うことは非常に多く、この病態に対してきちんと対応できることが求められます。 そこで今回は、この“誤嚥性肺炎”のpitfallとして、「“誤嚥性肺炎”→嫌気性菌もカバーする抗菌薬、治療期間…

CVカテの正しい抜き方とは?

研修医の頃に、中心静脈カテーテルの挿入のやり方はしっかり習うけれども、 意外と中心静脈テーテルの抜き方については習わないのではないかと思います。 でもそれを知らないと、こんな怖いことが起こりますという症例の紹介です。 症例は… 95歳女性。高度な…

彷徨う眼

「目は口ほどにものを言う」ということわざがありますが、目に関する神経学的所見はたくさんあります。瞳孔異常、眼振、眼が関与する反射、眼球運動異常などの大項目があり、それぞれの中にさらに分類があります。 今週のNEJMのIMAGES IN CLINICAL MEDICINE…

有名雑誌でもWilson病がアツい!?

前回までの記事で、Wilson病 3部作(?)が完結しましたが、 近年に発行された、いくつかの医学雑誌の教育的症例検討のコーナーで扱われた症例のうち、Wilson病が最終診断であったものを調べてみると、なんと… 2013年と2014年にThe New England Journal of M…

Wilson病③−治療

ここまで、Wilson病の症候、検査についてまとめてきました。 繰り返しになりますが、Wilson病には治療法があります。(これはとても貴重で素晴らしいことです。) ですので、せっかくなので治療についても勉強してみましょう。 ただし、Wilson病は治療法につ…

Wilson病②−検査

さて、引き続きWilson病を疑ったときに行うべき検査について述べていこうと思います。 Wilson病の診断スコア・アルゴリズム まずはガイドラインでも採用されているWilson病の診断スコア・アルゴリズムを提示します。 2001年にドイツのLeipzigで行われたthe 8…

Wilson病①−症候

前回の記事で、Wilson病は治療可能な疾患であるため、神経内科医も一般内科医も知っておくべき疾患であると述べました。 そこで、Wilson病についての簡単な勉強をしてみましょう。 Wilson病が大切な理由 Wison病は、脳の他にも、肝臓や眼も障害されることも…

本当に羽ばたく、振戦がある

いわゆる“羽ばたき振戦”とは? (少なくとも筆者が)“羽ばたき振戦”と習ってきたのは、肝硬変などの重度の肝疾患でみられる以下の動画のような手の動きでした。すなわち、腕と手、指を伸展して拡げた状態で、それを保持するように指示すると、姿勢が保持でき…

Neurogeneralistとは?

"Neurogeneralist","Neuro-generalist"とは筆者の造語です。この記事を書いている時点では、Googleで"Neurogeneralist"と検索しても1件しかヒットしませんでした。 では、"Neurogeneralist"とは何でしょう?これは、神経内科としての知識と一般内科の知識を上…

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